最短で偏差値30から60になる英文法講座②後置修飾後編
2022.1.7
連載「最短で偏差値30から60になる英文法講座」本記事は第2回です。まずは、本講座の全体構造についておさらいします。「最短で偏差値30から60になる英文法講座」では、3つの単元を扱います。
- 後置修飾
- 時制(完了形、仮定法、過去形、現在形、未来形)
- 同じ形の反復
講座は後置修飾の解説から始めています。後置修飾には4つの種類がありましたね。
- 前置詞
- 関係代名詞
- 分詞
- TO不定詞
第1回である前回の記事では、4つの後置修飾の中から前置詞、関係代名詞を説明しました。本記事では後置修飾の後編、分詞とTO不定詞を説明します。
英語の大原則をおさらいしよう
「最短で偏差値30から60になる英文法講座」第1回の内容を簡単に復習しましょう。英文法の根幹となる、「英語の大原則」を学びました。
- 名詞+長い説明部分
- 名詞+長い説明部分を1つの大きな名詞として考える
例文で確認しましょう。
The boy in the park is Taro.
公園にいる少年はタロウです。
「The boy(名詞) in the park(長い説明部分)」を1つの大きな名詞(=主語)として考えるのでしたね。本記事でもこの大原則がよく出てきますので、頭に入れておきましょう。
分詞の法則
分詞もほかの後置修飾の文と同様に、英語の大原則「名詞+長い説明部分」が用いられています。
分詞とは
まず、分詞とは何かを理解しておきましょう。分詞のかたちには2種類あります。
- 「~ing」……現在分詞
- 「~ed」……過去分詞
この2種類をまとめて分詞と呼びます。
分詞の文の作り方
第1回で学んだ関係代名詞を踏まえると、分詞はとても簡単に理解できます。例文で理解を深めていきましょう。
The car which is made by Italian Company is very beautiful.
イタリアの会社で作られた車はとても美しい。
文の構造をみると「The car which is made by Italian Company」が大きな主語(S)、次の「is」が動詞(V)、「very beautiful」が補語(C)です。主語である「The car which is made by Italian Company」の部分を分詞にします。
分詞にする方法は3ステップです。
- 関係代名詞を省略する
- 動詞の部分をing形にする
- beingは省略してもよい
このステップで例文を分詞の文に変更すると、「①関係代名詞を省略する」で関係代名詞「which」を省略し、「②動詞の部分をing形にする」で動詞「is」をing形にするので、「being」に書き換えます。
The car being made by Italian Company is very beautiful.
これで現在分詞の文章が完成です。このままでも問題はありませんが、分詞には3つめのステップがあります。現在分詞の「being」は省略できるのです。3つめのステップまで進み、「being」を省略した場合は
The car made by Italian Company is very beautiful.
という過去分詞の文章です。「made by Italian Company」が「The car」を説明していて、「The car made by Italian Company」が1つの大きな名詞です。
現在分詞・過去分詞は合わせて覚えましょう。現在分詞「being」を省略したのが過去分詞と考えます。実際の英文では、「being」を省略した過去分詞の方がよく出てきます。分詞が分かれば、もう英語を恐れる必要はありません。
TO不定詞の法則
TO不定詞もやっぱり英語の大原則「名詞+長い説明部分」にのっとっています。長い説明部分にTO不定詞が使われているのです。
例文をTO不定詞の文に変更しましょう。
The boy who is in the park is Taro.
公園にいる少年はタロウです。
関係代名詞「who」+主語がない不完全な文「is in the park」と続くので、例文は「関係代名詞の文章だ」と分かりますね。この関係代名詞の文から考えていくと、TO不定詞はとても理解しやすいです。関係代名詞が分からない方は、前回の講座を復習しましょう。
TO不定詞の文にする方法は2ステップです。
- 関係代名詞を省略する
- 不完全な文の動詞を「to + 動詞の原形」にする
まず分詞と同じく、関係代名詞「who」を省略します。そして関係代名詞のうしろにくる不完全な文の動詞を「to + 動詞の原形」にします。例文の動詞は「is」なので、「to be」に書き換えます。
The boy to be in the park is Taro.
「to + 動詞の原形」は、基本的に「〜〜する名詞」や「〜〜するための名詞」と訳します。大事なポイントは英語の大原則「名詞+長い説明部分」にのっとることと、長い説明部分が「to + 動詞の原形」になることです。これを理解しておけば十分です。
4つの後置修飾をマスターしよう!
本記事では4つの後置修飾のうち、後編の分詞、不定詞の2つを学びました。後置修飾は英文法で一番難しい単元なので、マスターすれば今後の勉強がかなり楽になりますよ。
次回の講座では時制を解説します。
「現在完了の文、いっぱい意味があってなかなか覚えられない……」
「仮定法がよく分かんないな……」
とお悩みの人にとっても非常に分かりやすい内容ですので、次回をお楽しみにしてください。
ありがとうございました。