英語長文で「筆者の主張」を瞬時に読み取る
2023.11.26
英語長文読解では、筆者の主張を掴むことが一番大事です。
筆者の主張さえ掴めれば、内容を把握し、問題がスラスラ解けるという状態を目指すことができます。
特に最近は、英語長文が長くなる傾向があります。今までより一層、筆者の主張を掴むことが、求められており、重要性が増しています。筆者の主張を掴むには、大枠として7つのポイントがあります。そのポイントを押さえることで、大抵の長文で筆者の主張は読み取れるでしょう。
本記事では、長文読解で筆者の主張を読み取る7つのポイントについてご紹介します。
本記事でわかること
- ポイント①:現在系・現在完了形で書かれることが多い
- ポイント②:冒頭に書かれていることが多い
- ポイント③:主張は繰り返される
- ポイント④:反対意見が提示され否定する
- ポイント⑤:逆説の直後にある
- ポイント⑥:キーワードは選択肢の中にある
- ポイント⑦:強い言葉のあとに隠されている
ポイント①現在系・現在完了形が多い
筆者の主張は、現在系・現在完了形で書かれることが多いです。
中には、未来系もありますが、過去形は少ないです。
英語において、過去形は、一時点でしかありません。過去のことが、筆者の主張であるということは、ほぼないといえるでしょう。もちろん例外はあります。
筆者が今考えている、これからどうすべきかということを考えると、現在系や現在完了形、あるいは未来系が多くなるのです。
このポイントを押さえることで、かなり筆者の主張を見つけやすくなるでしょう。
ポイント②:冒頭に書かれていることが多い
筆者の主張は、冒頭に書かれていることが多いです。
各段落の一番最初の文章に、その段落で、一番の主張が書かれていることが多いです。最初の文章は、抽象的に書かれていることが多いので、それ以降により深く、具体的に書いていくという流れになります。
英語はそもそも結論から言いたい言語です。それも踏まえておいてください。
[例]
形式主語構文:先に結論を言ってから、後から細かく説明されます。
ポイント③:主張は繰り返される
筆者の主張は、さまざまな角度で言い換えたり、表現されたりしています。
[例]
AとBという文があり、この二つの流れが順接の場合は、Aがわからなくても、Bがわかれば文章全体としては、全く問題ないです。AがわからなくてもBと同じこととして繋げられるからです。
※順説:二つの文の接続で、前件が後件の原因や理由になっている場合
ポイント④:反対意見が提示され否定する
筆者の主張は、多くの場合、反対意見が提示され、その反対意見を否定していきます。
英文は、特に二項対立です。筆者の主張と反対意見を対立させて、論じることが多いです。
これは、自分の主張をいうだけではなく、反対意見を提示することで、読者により深く理解を与えたいという筆者の主張があります。
また、筆者の考えは、反対意見を提示することで、自分の主張の正当性・客観性を示しています。
ポイント⑤:逆説の直後にある
筆者の主張は、逆説の直後にあることが多いです。
ポイント②で、筆者の主張が、冒頭に書かれていることが多いと解説していますが、「but」か「however」があれば、その直後に筆者の主張があります。まれに、該当しない「but」もありますが、大半は、直後に筆者の主張がくると認識しておきましょう。
[ルール]
冒頭にある文よりも、「but」の直後の文の方が、筆者の主張が多く存在しているというものです。「but」の冒頭に筆者の主張がくるのです。
※逆説:二つの文の接続で、先に述べたことから予想される以外の結果が示される関係
ポイント⑥:キーワードは選択肢の中にある
筆者の主張に関連するキーワードは、選択肢の中にちりばめられています。
[例]
※一般的に、スキャニングと呼ばれる手法です。「次の5つの文章から、本文とあっているものを1つ選びなさい」のような問題があれば、チャンスです。5つのうち、4つは間違った文章です。
- 問題文を読まず、選択肢を眺める
- 5つ中、2~3つに共通して出てくる単語を見つける
- その単語が、筆者の主張を読み解く中で、重要なキーワードとなります。そのキーワードを知り、本文を読むと、筆者の主張を掴みやすくなり、とてもおすすめです。
ポイント⑦:強い言葉のあとに隠されている
現在形に多いというポイント①に関連しますが、筆者の主張は、「should」「must」「have to」「all」「never」などの強い言葉(絶対的な言葉)の後に隠れていることが多いです。
または、反論意見を強く論破するときに使われることもあります。ということは、そこに筆者の主張の反対意見があれば、その逆が、筆者の主張となります。強い言葉は、要チェックです。
動画でも解説していますので、あわせてご覧ください。
まとめ
長文読解では、なかなかこなせず、苦労している人が多いと思います。ご紹介した7つのポイントを踏まえながら、長文読解に取り組んでみてください。きっと今よりも見えるものが増えるはずです。