最短で偏差値30から60になる英文法講座⑥反復後編
連載「最短で偏差値30から60になる英文法講座」の第6回目です。本講座では、3つの単元を扱っています。
- 後置修飾
- 時制(完了形、仮定法、過去形、現在形、未来形)
- 同じ形の反復
「最短で偏差値30から60になる英文法講座」は本記事で最終回です。本記事では「③同じ形の反復」の後編、比較級を解説します。
「反復の法則」を復習しよう
まずは、前回のおさらいをしましょう。英語は同じ形を好む言語で「反復の法則」があります。反復の法則とは、「同じ部分は因数分解のように効率良く表現する」性質のことです。この性質をしっかり理解しておくと、英文法だけでなく、英文読解を解くのにも役立ちます。
比較級の形を理解しよう
比較級はなじみのある文章ですよね。実は比較級の文章にも反復の法則が使われています。例文で確認しましょう。
I am younger than you.
私はあなたより若い
「young」に「er」がついた、よくある比較級の文章です。この文章にも反復の法則が用いられていて、因数分解のように効率よく表現されています。反復の法則を用いる前は下記の文章でした。
I am younger than you are young.
もともとは「you」で終わらずもう1文「you are young」があったのです。このように、比較級は2文を比較する文章です。この文では「I am young.」と「You are young.」の2文を比較しています。普段よく見る比較級の文章は省略された形なのです。
今度は反対に「I am younger than you are young.」を反復の法則を用いて効率よく表現しましょう。「I am younger」「you are young」の2文とも「若い」という意味の文章で、文章構造もSVCです。同じ形は効率良く表現したいので、「areは同じbe動詞のamがあるので削ろう」「すでにyougerがあるから、youngはなくても通じるな」のように、なくても伝わる単語を削っていきます。結果「I am younger than you. 」になるのです。
まとめ:隠れた「反復の法則」に気付こう!
今回のポイントは、今まで学んできた文法にも「反復の法則」が用いられているということです。
英文が理解しにくいときは、因数分解をされた文章の場合が多いのです。そんなときは、元の冗長な文章に戻すと意味が分かりやすくなりますよ。英文読解でなかなか理解できない文章も、本来の形に戻すと「なるほど、こういうことか!」と理解できることがあります。
今回で連載「最短で偏差値30から60になる英文法講座」は終了です。ここまでの講座で、文法の一番難しい単元は理解できたはずです。ぜひ繰り返し復習をして、英文法を自分のものにしていただければと思います。