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最短で偏差値30から60になる英文法講座③時制前編

連載「最短で偏差値30から60になる英文法講座」第3回です。本講座では、3つの単元を扱います。

  1. 後置修飾
  2. 時制(完了形、仮定法、過去形、現在形、未来形)
  3. 同じ形の反復

本記事では、②時制の中から現在完了be to 不定詞について解説します。

「完了形がよくわからない」
「いっぱい意味がありすぎて、なかなか覚えられない!」

という人は多いのではないでしょうか。完了形とbe to 不定詞は意味が複数あるので、なかなか覚えられませんよね。本記事では、苦手意識を取り去って、一気に理解できる方法をお伝えします。

完了形のポイントを押さえよう

まず覚えてほしいのが「完了形は線の時制、それ以外は点の時制」ということ。

そもそも、完了形には4つの意味があります。

  1. 経験「ずっと〜だ」
  2. 継続「〜したことがある」
  3. 完了「〜し終わった」
  4. 結果「〜した結果」

意味が4つもあって、使いこなすのが難しそうですよね。実は、この4つの意味をわざわざ覚える必要はないのです。「完了形は線の時制」が最大のポイントなので、これさえ理解しておけば問題ありません。

では、「線の時制」「点の時制」とはどういうことでしょうか。詳しく解説します。

完了形は線の時制、それ以外は点の時制

過去形、現在形、未来形はすべて「点の時制」です。

たとえば、「10年前私はアメリカにいた」という文から、「今もアメリカにいるかどうか」は分からないですよね。また「10年前からどのくらいの期間までいたのか」も分かりません。10年前という、過去の一点の情報しかない。これが「過去形は点の時制」ということです。

少し文章を変化させて、「私は10年前からずっとアメリカにいる」という文にすると、時制はどうなるでしょうか?

過去から現在までの期間ずっとアメリカにいたので、過去という点から現在という点まで、線が伸びているイメージです。この「過去から現在までずっといるよ」という線の時制が完了形です。

例文で理解を深めていきましょう。

I have been busy since morning.
私は朝からずっと忙しい。

この例文は「I am busy and I was busy morning.」と同じ意味です。「I am busy」は現在の一点「I was busy」は過去の一点を表しますよね。この現在の点と過去の点をつなぐと、過去(morning)から現在まで線がつながります。線の時制は完了形なので、「I have been busy since morning.」という現在完了の文章になるのです。

4つの訳し方を覚えるより、ひとつの例文を暗記しよう

「I have been busy since morning.」は完了形の4つの訳し方でいうと、①継続が当てはまります。「ずっと忙しい状態を継続してい」という意味ですね。また、「私はもう朝からずっと忙しい経験をしています」のように、②経験としても訳せます。

このように、いろいろな訳し方で説明できますが、まずは例文「I have been busy since morning.(私は朝からずっと忙しい。)」だけをしっかり頭に入れてください。あれもこれも覚えようとするのではなく、大切なポイントだけ押さえましょう。今日いちばん伝えたいのは完了形は線の時制ということなんです。

完了形の考え方まとめ

過去から現在までをつなぐ線が現在完了形です。では、未来完了形はいつといつをつなぐ線でしょう?

もう簡単に理解できそうですよね。「これからずっと勉強していきます」のような、現在から未来までをつなぐ線を未来完了形といいます。完了形は線で示すことを頭に入れてください。

be to 不定詞のポイントを押さえよう

be to 不定詞も覚えにくい単元ですよね。というのも、be to不定詞にも5つの意味があるんです。

  1. 予定「〜する予定だ」
  2. 義務「〜すべきだ」
  3. 可能「〜できる」
  4. 運命「〜する運命である」
  5. 意図「〜するつもりだ」

正直、5つも覚えられませんよね。be to 不定詞も完了形と同様に、例文と訳をひとつだけを覚えてしまえば非常に分かりやすいです。

be to 不定詞は「これから〜する」という未来の文

be to 不定詞は未来のことを表す文です。be to 不定詞で覚える訳はただ一つ、「これから〜する」だけです。

例文を読んでいきましょう。

If you are to succeed, study well by the best-way.
もしあなたが成功するつもりなら、一番いい方法でよく勉強しなさい。

「are to succeed」でbe to 不定詞の形ですね。「これから〜する」という訳し方に当てはまります。5つの意味でそれぞれ訳してみましょう。

  1. 予定「もしあなたが成功する予定ならば」
  2. 義務「もしあなたが成功するべきならば」
  3. 可能「もしあなたが成功できるならば」
  4. 運命「あなたが成功する運命にあるならば」
  5. 意図「あなたがこれから成功するつもりなら」

少し不自然な訳もありますが、意味は通じますよね。つまり、どの訳に当てはめるかいちいち考えるより、「これから〜する」だけを覚えておけばよいのです。

補足的に説明すると、to不定詞は未来志向の言葉です。反対に、動名詞などのing形には過去的な意味があります。

be to不定詞のポイント

この2つのポイントを押さえておけば、文法問題・英文読解でも対処できます。

完了形とbe to 不定詞は最低限のポイントだけ押さえよう

本記事では時制のうち、完了形とbe to 不定詞を解説しました。

この大きなポイントを押さえれば、あとはそれぞれ例文と訳を1文暗記するだけで、だいたいの意味はつかむことができますよ。

次回は時制の中の仮定法を解説します。時制までマスターすれば、英文法はいいところまで理解できているはず。もしまだ前回の後置修飾を読んでいない人がいたら第1回第2回を先にお読みくださいね。後置修飾は英文法の80%を占めるので、押さえておけば英文読解でも困りません。

本記事も最後までお読みくださり、ありがとうございました。次の講座もお楽しみに。

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