最短で偏差値30から60になる英文法講座⑤反復前編
連載「最短で偏差値30から60になる英文法講座」の第5回目です。本講座では、3つの単元を扱っています。
- 後置修飾
- 時制(完了形、仮定法、過去形、現在形、未来形)
- 同じ形の反復
本記事からは、「③同じ形の反復」という新しい項目を解説します。
英語の因数分解を理解しよう
「英語なのに因数分解があるの?」と不思議に思いますよね。実は、英文法には因数分解のような考え方があるのです。この因数分解の考え方をしっかり理解すると、英文法だけでなく英文読解の問題にも役立ちます。
反復の法則は「効率よく」
英語は同じ形を好む言語です。同じ形の反復には、
同じ部分は因数分解のように効率良く表現する
という法則があります。「効率良く」がポイントです。
例文で反復の法則を理解しよう
さっそく簡単な例文で解説していきます。
I, Mary, Tom, and Mike went to USJ.
私とメアリーとトムとマイクはUSJに行った。
簡単な文章ですよね。でも、この例文は反復の法則「同じ部分は因数分解のように効率良く表現する」が凝縮されているのです。
因数分解って、例えばこんな形ですよね。
(A+B)(C+D)
実は、先程の例文はすでに因数分解がされている形なんです。つまり、効率よく表現されている文章なんですね。例文を数式のようにとらえ直してみましょう。
I = A
Mary = B
Tom = C
Mike = D
went to USJ = EI, Mary, Tom, and Mike went to USJ. = (A+B+C+D)E
因数分解のように、効率よくまとめられているのがわかりますね。因数分解を使わずに表現すると
AE+BE+CE+DE
となるわけです。これを英文にすると、
I went to USJ, and Mary went to USJ, and Tom went to USJ, and Mike went to USJ.
です。とても長いですよね。なんとか1つにまとめたくなります。これを解決するのが、反復の法則なのです。
まとめ:同じ部分は因数分解のように効率良く表現する
英語は同じ形の反復を好みますが、効率よく表現するために因数分解のような形を取ります。効率良く表現すると文章が省略されてしまうので、日本人には一見すると分かりにくい文章構造のように思えます。
ですが、「同じ部分は因数分解のように効率良く表現する」という反復の法則を理解しておくと、英文は必ず読めるようになります。
ぜひこの法則を頭に入れて、英語の学習に活かしてください。