夏に成績を上げることができない人の3つの特徴について
この夏をどう切り抜けていくのかは、受験勉強全体の長い計画の中でも非常に重要なポイントとなります。
この時期に、偏差値30~40でも早稲田などに合格する人も多い中、逆に偏差値50~60でも早稲田に合格できない人もいます。それらの違いがどこで生まれるのかといった観点でお伝えしたいと思います。
本記事は、夏に成績を上げることができない人の3つの特徴を解説します。
本記事でわかること
- 3つの特徴① センターピンを外している人
- 3つの特徴② 勉強時間を適当に決めている人
- 3つの特徴③ 目標が低い人
3つの特徴① センターピンを外している人
「センターピン」とは
ボーリングをイメージしてください。10本のピンが並んでいます。センターにあるピンを当てると、全てのピンが倒れてストライクになります。
ボーリングでは「ここを狙えばすべてが倒せる」、受験勉強に例えると「ここをやれば成績が上がるというポイントがあるのです。そのピンを外してしまうと、なかなか成績があがりません。逆に外さずにやると上手くいくのです。
各科目のセンターピンがどんなものなのか説明します。
英語
センターピン:英語長文・英文解釈にしっかりフォーカスする
センターピンを外している人:英文法問題集ばかりする
現代文・古文・漢文
センターピン:現代文をしっかり仕上げることにフォーカスする
センターピンを外している人:現代文が仕上がっていないのに、古典に力をいれる
※現代文ができていなければ、古典の理解は難しいです。
現代文は、あらゆる科目のベースとなります。ですが、特に古典に関しては、現代文の読解力があればこそ、古典の知識で問題を解けるのです。
数学
センターピン:1つの科目の1つの分野をまずとことん極め、広げていくことにフォーカスする(例えば、ⅠAを入試レベルまで仕上げてから、ⅡBへと進む)
センターピンを外している人:基礎的なⅠA,ⅡB,Ⅲ→標準的なⅠA,ⅡB,Ⅲ→発展的なⅠA,ⅡB,Ⅲの順に進める
地理:歴史
センターピン:全体を把握してから、細かい知識を覚えていくことにフォーカスする
センターピンを外している人:細かい知識から始める
3つの特徴② 勉強時間を適当に決めている人
1日に何時間勉強するかではありません。なぜその時間勉強しなければならないかをきちんと考えている人は問題ないです。
夏休みだから10時間勉強しよう!といった決め方はダメです。
勉強時間を把握して決めている人
今の現状があり、志望校があり、その学力の差を残りの数ヶ月間で埋めていく必要があります。そのために「どれだけの勉強量をこなす必要があるか」「その勉強量をこなすには、1時間にどれくらいのペースで進めなければならないか」「1日に必要となる時間がどれくらいか」というように、ゴールから逆算して1日のやるべき量を決めている人です。この場合、成績はすごく伸びます。
勉強時間を適当に決めている人
単なるイメージで「夏休みだから12時間やらなければならない!」と決めて進める人です。この場合、なかなか成績が伸びません。
両者の一番の違いは、集中力の差ではないでしょうか。今の現状から志望校までの間を埋めるために数ヶ月間にやる必要のある量、そのうち夏にやる量を分かっている人は、やらないと間に合わないことが分かっているので、1時間あたりの集中力がとても高くなります。
一方、適当に時間だけ決める人は、ただ時間をこなすことが目的になりがちです。そのため、集中力はとても低くなります。
例えば、勉強時間を把握して決めている人は、1時間に100進むとします。勉強時間を適当に決めている人は、10や20すら進まないのではないでしょうか。つまり、10倍も5倍も違ってくるというこを知ってほしいです。
大切なことは、「今の学力から志望校までの差を埋めるには何をすべきか」ということをまず認識する必要があるということです。
3つの特徴③ 目標が低い人
例えば、私立文系であれば、この時期に早稲田を目指せないという人はあまりいないでしょう。難しい大学であり、全員が合格するわけではないですが、可能性があるのであれば、より高い目標を持つべきだと思います。
途方もない目標だと感じる所を選ぶ必要はありません。ただ、今の学力がどんなに低いとしても、目指すとする志望校は高く設定すべきです。
今の学力から想定して、あきらめて妥協して志望校を決めると、それだけ危機感も薄れてしまいます。集中力同様、勉強の密度が非常に薄くなります。本当に行きたい大学があるのに妥協していると、やる気も起き難くなります。学校の先生や、周りの友達から否定されるかもしれません。ですが、大抵の大学はまだ目指せる時期です。
動画でも解説していますので、あわせてご覧ください。
まとめ
今一度、本当に行きたいと思える大学をしっかり見つけましょう。
そして、現状から志望校の差を埋めるために何をするかを見極め、1日に勉強する時間を決めていきます。その勉強内容も、各科目のセンターピンをしっかり捉えていくことが非常に大切です。
本記事を参考に、日々の勉強を見直してみてください。そして、この夏を成長の時期にしましょう。